新潟清酒づくりを知る『酒米の田植え体験』に参加してきました。
詳細は以下から。
『酒米の田植え体験』の概要
プログラム名は『酒米の田植え体験』。
新潟清酒学校4期生、大洋酒造杜氏・田沢さんに色々と教えて頂きます。
関東出発~新潟駅
集合時間が8時20分なので、朝マックで体力充電。
食べたのはツナマフィンセット。
新潟駅~吉祥清水
8時20分、新潟駅前からバスに乗り込みます。
新潟観光コンベンション協会の横山さんから今回のプログラムの趣旨や行程説明等をして頂きます。
途中、トイレ休憩も兼ねて新潟県村上市大毎(おおごと)の特産品直売所で一旦停車。
ここで杜氏の田沢さん達と合流します。
今回の田植えで使用する苗代を積んだトラック。
今回は『たかね錦』という銘柄の苗を植えます。
この場所には『吉祥清水(きちじょうしみず)』という湧水があります。
ミネラル分がやや高い印象の味ですが、冷たくてとっても美味しいお水です。
田植え体験
田んぼに到着。
大洋酒造の杜氏・田沢さんに田植えの説明をして頂きます。
手前の田んぼを歩行型の田植機で、奥の田んぼの一部を手植えで行います。
写真は『田植え枠』という農具。
この農具で『枠まわし』という作業を行い、田んぼに田植え位置の目安を付けていきます。
枠の角部分が田植えの目安位置になると教えて下さる田沢さん。
この様に田んぼに跡を付けていきます。
一見簡単そうに見えますが、田んぼに足を取られる中、真っ直ぐに跡を付けていくのは熟練の業が必要です。
苗代から3~4本とり、目印部分に植えていきます。
土が表面に出ている場所では植えた後に少し土を戻してやり、水に浸かっている部分なら軽く差し込むだけでOKとの事。
田植え中は両手とも泥だらけで写真撮影できず・・・
写真に写っている辺りが自分で手植えしたエリア。
何度か足を取られるも、幸い転ばずに完了できました。
苗の拡大。
田んぼには蛙や蛭、アメンボなど、色々な虫がいました。
歩行型田植機の右横にはL字型の棒が付いており、この棒によって引かれた線が、折り返し時に真っ直ぐ進む際の目安になります。
こちらは既に田植え済みで水の張られた田んぼ。
一通りの田植え作業を終え、昼食場所に向かいます。
昼食場所は田植えをした場所よりさらに山の上にあります。
山々の緑と青空がとっても綺麗です。
昼食休憩(鰈山清水周辺)
移動中にバス車内で配られたペットボトルに水を汲んでゴクゴク。
ペットボトルに詰めてみました。
ラベルは『吉祥清水』ですが中身は『鰈山清水』の水です。
『吉祥清水』の湧き出ている場所に比べて山の上にあるせいか、『鰈山清水』はミネラル感が低く、ゴクゴク飲んでスーッと体に染み渡っていく印象。
お米を炊いたり料理に使用したり、コーヒーをいれても美味しそうです。
個人的にはこちらの『鰈山清水』の方が好みの味でした。
『鰈山清水』が湧き出ている場所はこの様な道路の脇にあります。
これは『栃の実(とちのみ)』を使用した『栃餅(とちもち)』と呼ばれるもの。
栃の実は見た目は小さな栗の様な感じですが、アクが強い為、そのまま煮たり焼いたりしただけでは食べることができません。
そのかわり、手間暇かけてアク抜きをした栃の実を用いた栃餅は独特の風味があり、とても美味しいものでした。
山ウドはややアクが強いとの事でしたが、焼いて皮を剥いたウドはとても美味しかったです。
ウドは地下栽培の白いもの(白ウド)しか食べたことが無かったのですが、白ウドよりも風味が強く、個人的には山ウドの方が好みの味でした。
上の丸い皿は『行者にんにく』。
下の四角い皿は山菜やタケノコ、椎茸の天ぷらなど。
手前は日本酒に漬けた梅。外はカリッと中はジューシーでとっても美味しいです。
右奥に写っているのは先程の『とちもち』。アンコをかけて頂きました。
他にも筍ご飯や山葡萄のゼリーなど、沢山の料理を出して頂きましたが、お酒と話に夢中で写真が撮れず・・・
どの料理もとても美味しく、また、大毎にお住まいの方々に色々なお話を聞く事ができ、賑やかな食事でとても楽しかったです。
和水蔵
昼食を終え、大洋酒造さんの『和水蔵(なごみくら)』に移動しました。
和水蔵は平成23年度に大洋酒造さんが竣工された蔵です。
村上の伝統文化や古い酒造りの道具などが展示された『展示コーナー』や、試飲や商品の購入ができる『試飲販売コーナー』などが設けられております。
大洋酒造の赤池さんに日本酒の試飲をさせて頂きました。
大吟醸酒の『越後流』は味や香りは若干控えめですが、その分、透明感が高く、料理の旨さを最大限に引き出す日本酒です。
一方、蔵出し原酒の大洋盛は味・香りとも強めで、お酒だけでも楽しむことができる感じでした。
写真左は純米大吟醸の『大洋盛』。
新潟県の新しい酒米、『越淡麗』で仕込まれたお酒です。
フルーティーな吟醸香から膨らみのある味わい、そしてスッとした後味の余韻はとても清々しく、特別な日に飲みたいお酒の一つです。
村上市内散策
『冨士美園』に到着しました。
こちらのお店は明治元年よりお茶の製造販売をされているとの事。
奥の茶の間でお茶をいれて頂きました。
店内は昔ながらの『町屋』造りな建物です。
新潟県村上市は『北限の茶産地』と呼ばれており、他の産地に較べて寒い冬の期間が長く、日照時間も短い為、お茶の産地としては不利な条件が多いです。
その不利な条件のお陰で、村上のお茶は炭酸同化作用がおだやかで、渋味の素であるタンニンの含有量が少なく、甘味が強く感じられるそうです。
村上の人々の大変な努力の上に生み出される村上茶には、日本酒造りに繋がるものがある様に感じました。
そんな事を考えながら美味しくお茶を頂きました。
店内では色々な種類の茶葉が販売されており、この様なペットボトルタイプのお茶や紅茶も販売されております。
お土産用のお茶と共に、紅茶ソフトも購入してみました。
紅茶の風味と苦味が効いていて、とっても美味しいソフトクリームでした。
他に抹茶ソフトも販売されてます。
道には一定間隔で布袋様の石像が飾られてます。
調べてみると、毎年7月7日に開催される村上大祭において、長井町のおしゃぎりに乗せられる『乗せ物』にもなっていいるとの事。
街を見守っている様で良いですね。
続いて到着したのは『喜っ川』というお店。
なにやら見覚えのある入口のお店です。
村上の『鮭の塩引き』は頭から吊るさず(首吊りにしない)、腹は一直線に割かずに二箇所に分けて割く(切腹させない)という、鮭に敬意を表した造り方です。
鮭は川で生まれ、海水耐性を身に着けて海に出て、また川に戻ってくる魚です。
川に戻ってくる際、塩分濃度の低い汽水域で浸透圧の調整を行う為、鮭の身が持つ塩分濃度にはバラつきがあり、『鮭の塩引き』を仕込むには熟練の技が必要との事です。
ちなみにこちらのお店の入り口は、JRの『大人の休日倶楽部』のポスターにも用いられました。
吉永小百合さんの立ち位置には秘密があり・・・
この様に立ち位置にお店の名前が入っている為、JRの広告的には消す必要があったと裏話を教えてもらいました。
この後、バスで新潟駅まで戻り、プログラム終了となりました。
こんなに沢山のお土産を頂きました。
左上から順に、大毎心米、新茶、雪国紅茶、鰈山清水、
左下から順に、楕円形が『笹だんご』、三角形が『あく笹巻』、せんべい。
『酒米の田植え体験』の感想
酒米の田植えを体験した村上市大毎の自然はとても素晴らしく、青空の下に緑々と力強い緑の景色や田園風景にとても癒されました。
田植えは初めての体験でしたが、今回植えた苗が今後どの様に成長していくか、今から楽しみです。
昼食時、大毎の皆様には自然との暮らし方を色々と教えて頂きました。
昔から受け継がれてきた自然との共存方法は、後世まで語り継ぐべき大切なものだと思います。
そして、お酒も食事も、苦労を惜しまず手間隙かけて作り出されたものは、やはり美味しいと再認識しました。
今回は『新潟清酒づくりを知る』プロジェクトの第一弾でしたので、次回も是非参加したいと思います!
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